指名打者制導入反対に関する緊急声明

東京六大学でDH導入、と言う衝撃の報せが入ってきました。あそこは良くも悪くも伝統の集団で、どう転んでもDH導入はないと思ってたので、意外千万そのものの感があります。言ってしまえばどこかの大統領の政策よりもよっぽど突飛な感じがします。
このことに関しては近くページを作成するつもりではありたしたが、あまりの出来事に緊急的に声明を掲載する次第です。突貫で記事化した為、適宜改稿する予定です。(2025年4月10日)


黙っていましたが私は指名打者制度には反対です。野球の魅力が無くなるとか駆け引きの面白さが無くなるとかではなく、単純にピッチャーの打席を見るのが好きだからです。端から打ち気の無い者、逆に打ち気に溢れた者、回跨ぎでの思いもよらない中継ぎの打席、そうした物をテレビ越しに、時にネット越しに眺めるのが好きでたまらないから、DHには反対なのです。
思いもよらない一打が会心の結果を生むのを幾許か見たことがあります。そうした一打に、私は一段熱の入った歓呼の声をあげるのであり、それ自体が歓びなのです。
私が物好きなだけで、一般にピッチャーの打席は無駄かもしれない。寧ろ、そうだろうと私も思います。ですが、無駄なものを楽しめる、無駄なものを受け入れられる、そんな「ゆとり」を人々や社会が失っていくのは、果たして健全なことなのでしょうか?
東京六大学でDH導入が発表された。正直、この流れがセントラルに影響を及ぼすことを大変に危惧しています。はっきり言って、セントラルにDHはいらない。このページをご覧頂いている皆様、あるいはそうでない方も含め、 少なくともセントラル・リーグにDHは要らないと言う世論風潮の形成に御協力賜りたく、ここに私の一個人としての愚見を掲載するとともに、御願い申し奉る次第です。
以上2025年4月10日掲載、適宜改稿

追記 なぜ「主として」なのか?  このサイトは「主として」セントラルリーグへのDH制導入に反対している、と言う表現をしていますが、この「主として」と言う表現の所以は、一応東京六大学へのDH導入にも反対の立場だからであります。しかしながら、理事会決定が為された以上これを覆るとは思えない。そうなると、せめてセントラルリーグへの波及だけは避けなければならない。その為私は、自分の零細な影響力を承知で、ここに自らの意見を掲載している。要するに、「主として」と言うのは、セリーグだけでなく、六大学のDH導入にも反対である、と言う意味合いで付加されているのであり、パリーグやその他リーグからのDH撤廃を求めている訳ではありません。
以上2025年5月10日掲載

→もう反対するべきリーグが他に無くなってしまったので「主として」の文言は削除しました。なお神宮大会へのDH導入には反対です。
以上2025年7月18日訂正

追記 関西学生野球連盟のDH導入決定を受けて
 遂に関西学生野球連盟(以下関西学生)が陥落しました。予期できたことではありますが、いざ現実になると深い落胆と遺憾の意を抱かざるを得ません。ただ歎息しています。
 大学野球に関しては、後は神宮大会大学の部にDHが導入されないことを願うばかりです。
 少しずつ、静かな迫害の足音が近付いているよう思います。この流れがセントラルに波及したとき、私個人で抗う術は恐らくありません。私の幻想としての野球が壊されようとしていることに、強い不安を覚えます。今日は言葉が浮かんでこないのでこの辺りにしておきます。改めて、セントラルリーグへのDH導入には絶対反対。
以上2025年5月30日掲載

追記 高校野球へのDH制導入検討の報道を受けて
 高校野球のレベルでは投打の分離が進んでおらず、所謂「エースで四番」的な、高い身体能力を以て投手をしつつ打撃をこなす選手が往々にして見受けられます。従って、私は高校野球へのDH制の必要性について考えた事もありませんでした。故に、今回の報道を受けて、「セントラルに圧力がかかるかも」と言う焦燥を感じつつも、それ以上に大きな困惑を抱いております。
 私にとって重要なのは、あくまでセントラルリーグに於ける投手の打撃機会が守られることであり、高校野球の在り方について特に思想は無いのですが、セントラルリーグ以上にDH制と縁遠いと思われた高校野球にDH制導入の動きが見られたことで、虚を突かれた感じが致します。
 高校野球へのDH制導入に関して私が反対かと言うと、そうでもない。DHと言うポジションが新たに生まれることで出場機会が増える選手も居ることでしょうから、感覚としては賛成に近い。DH制は基本的に強制ではないですから、エースで主軸的な選手が居るならば、DHを使わずにオーダーを組めばいいだけのことですし。ただ、「投手の代打」と言う役職が無くなることで、却って控えの選手の出場機会が減る事は憂慮しています。私は高校野球に興味がないのでよく分かりませんが、一人でも多くの選手が試合に出れればそれが良いと思います。
 私が反対するのは、あくまでもセントラルリーグに於けるDH制導入です。そして、私がセントラルリーグに於けるDH制導入に断固として反対するのは、単純に「投手の打席が見たいから」と言う一点が故です。従って、投手もDHも打席に立って打線を10人で回すような「特殊DH制」であれば特に反対はありません。
以上2025年7月29日掲載

追記 高校野球へのDH制導入決定及びセントラルリーグへのDH制導入検討の報道を受けて
 本日、日本高等学校野球連盟の理事会で、来春行われる選抜高等学校野球大会へのDH制導入が承認されました。
 はっきり言って、六大学や関西学生のときと同様、「検討」が出た時点で事実上の決定であるとは感じていました。故に、先日の高校野球へのDH制導入検討の報道を受けて、と言うか関西学生の検討報道のときもそうでしたが、「ああ、決まったな」と思いはしました。
 六大学へのDH制導入検討・決定以後、セントラルリーグへのDH導入圧力は日に日に強まっていると、末端の一観戦者の身としても深く実感しています。そして今、その圧力が際限なく高まっている。果たして今回の「検討」にセントラルは耐えることが出来るのか。私には分かりません。
 繰り返しになりますが、セントラルリーグへのDH制導入に、私は断固として反対です。理由は簡単、投手の打席が観たいから。無気力だろうがバントだろうが自動アウトだろうが、私は投手の打席が観たいのです。DHと言うのが考案されてから、様々な国の様々なリーグ、様々な階級でDH制が導入されてきましたが、世界中の全てが揃える必要はないのではないかと思ってなりません。このページを読まれている方には既にご理解頂けているかも知れませんが、DH制が導入されれば、それが任意でもDH使わずに試合をするチームはなくなる。高校野球はそうでもないと思いますが、少なくともプロに於いては。だから私は、セントラルリーグへのDH制導入に断固として反対なのです。
以上2025年8月1日掲載

セントラルリーグへのDH制導入決定を受けて

 本日開催されたセントラルリーグ理事会において2027年シーズンからのDH制導入が決定されました。これは言うまでもなく遺憾の極まる所であります。色々思う所はありますが、今は「ついに陥落してしまった」と言う虚脱感と、その中での「1年猶予ができた」と言う安堵とが心中にひたすら去来しており、とても本件に関する声明・コメントを発せられる状態にはありません。近日中に本件に関する声明を出そうとは考えています。出したところで決まったものが覆りはしないでしょうが。
以上2025年8月4日掲載

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