堤内には草原が広がり 暗闇の中で川面は見いだせない 木々の隙間に見える鼠色の反射がそうだろうか
川の流れが変わり この場所には玉川向と言う名がついた やがて玉川向は 元の村から地続きとなった村へ 府県を跨いで鞍替えした その字名はいつしか忘れられ 対岸の村が失った「沼部」という地名とかつての繋がりを示す大きな地番が残った 対岸にみえるのは嘗ては同じだった村 大河が運命を頒ちた
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