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| 【適当な解説】我が国日本において、どんな俄かの野球ファンでも、恐らく「早慶戦」と言う対戦カードがあること、あるいは「ソーケーセン」と言う語感くらいは聞いたことがあると思います。そして、もう少し知識がある人であれば、遠い昔、「早慶六連戦」と言う伝説的な出来事があったことについて、仔細はともかく事実の存在くらいは知っているのではないでしょうか? では、今や神話の出来事となりかけている「早慶六連戦」の実態はいかなるものであったか?半世紀以上前の伝説の深層に迫る、珠玉のドキュメンタリーです。著者は早稲田大学野球部出身ですが、対戦相手の慶應側にも丹念な取材を行っており、(著者の出身以前に勝った早稲田大学にウェイトが置かれてしまうのは致し方ないことではありますが)決して早稲田一辺倒ではないことが非常に良いと思います。 本書の刊行に前後して前田・石井両監督さ鬼籍に入り、やばいスライディング(後述)の徳武さんもついに昨年この世を去り、経る年月は伝説の日々を生きた人を少しづつ黄泉の国へと送り出してゆきます。もうこうした本は二度と出せないでしょう。言い換えれば、まだ関係者の一定が存命なうちに、それでいてほとぼりの十分に冷めた時期にこうした本が出たと言うことは、早慶双方はもちろん、本邦野球界にとっても大変有意義なのでは? |