中身のない読書感想文

大人の世界の影の下で(辻井喬「幻花」より)


 内容は「彷徨の季節の中で」の冒頭とまるで重なっています。特に前半は、「彷徨」の丸写しなのではないか、と言う程に内容が合致しています。しかしながら、最後の方できちんと彷徨とは別の方向に話が展開されていくのでご安心を(?)
 7頁ほどの短い文章で、「彷徨」の序盤のダイジェストと受け取れなくもない作品です。
 いま、東京市内は雨が降っていて、屋根からはほどよい雨音がしています。辻井さんの書物は、こう言う日に読みたくなる、しっとりとした感じがして、私は好きです。
一個前へ 振り出しへ
©このホームページの管理人