中身のない読書感想文

辻井喬「萱刈」


"それは本当に支配されたことのない者が抱く、自分に対して無責任な非支配願望に通じている"

今なお正体不明の君主が隠然と勢力を保ち続けているという旧弊な城下街。再開発計画を任され街に赴いた46歳の設計技師が突如まきこまれた、余りに不条理な事態。伝統と近代、それは二つながらの桎梏なのか?この国に生きてあることの現在を果敢に問い直して、若々しい意欲と老練な野心に満ちた、書き下ろし長篇。


「昔の貴族の屋敷を買い取ったゲストハウス」(p28)…羽澤ガーデン的な?
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